ラウンドアップの成分・効果・使い方・安全性 どんな条件で使えるの?

農業資材

「除草剤が欲しい」と思ったときに、ドラッグストアやホームセンター、インターネットで一番目につくのが「ラウンドアップ」ではないでしょうか。

今回はラウンドアップの基本的な情報と、複数あるラウンドアップの種類別の違い、使える条件や安全性について紹介します。

ラウンドアップを使ってみたいと思っている人は、あなたが使う条件で使っても大丈夫なのか確認してくださいね。

ラウンドアップの成分

まず気になるのはラウンドアップの成分。ラウンドアップは、グリシンとリン酸の誘導体で作られている、アミノ酸系の「グリホサート」という有効成分が配合されています。アミノ酸の生合成を阻害し、雑草を殺す効果があるんです。「グリホサート」は毒劇物に該当せず、野生生物や昆虫類にも害がなとされています。

除草剤のタイプは、茎葉処理剤・移行型・非選択性です。つまり、すでに生えている雑草の葉や茎にかけて、雑草の種類を選ばず、除草成分を植物内に浸透させて、薬剤がついた植物を根から枯らすことができる除草剤なんです。

合わせて「除草剤の種類は何があるの? 状況別おすすめの除草剤の選び方(※記事作成後リンク)」の記事を読むと、より詳しく除草剤のタイプについて理解できます。

対応している雑草の種類も、一年生雑草・多年生雑草のイネ科・広葉と豊富。一般的な雑草を除草したいときには、ラウンドアップを使えば間違いないでしょう。

また、土壌へ残留しにくく、持続性もほとんどないため、ラウンドアップの使用後でもすぐに作物を作付けできるのもメリットです。

ラウンドアップの種類

対応している雑草の種類も多く、残効性も低いことから様々なシーンで使いやすいラウンドアップ。実はラウンドアップは4種類あるんです。(2018年8月現在)

どのような雑草が生えているのか、またどのように使いたいのかに合わせて、適切な種類を選んでくださいね。

ラウンドアップマックスロード

ラウンドアップマックスロードは希釈タイプ。広い面積を除草する場合は、除草したい雑草に合わせた濃度に希釈して使うことで経済的に使えますよ。

一番高濃度が必要な「スギナ」は25倍の濃度。ツユクサやオオバコなどは50倍。ヨモギやタンポポなどは100倍希釈で大丈夫なんです。

除草したい雑草によって4倍も必要な薬剤の量が変わってくるので、広範囲に使うときには大きな差になりますよね。水で薄めながら使わないといけないため、ひと手間かかりますが、広範囲の除草を低コストで使いたい人におすすめです。

ラウンドアップマックスロードAL

ラウンドアップマックスロードALは家庭用におすすめなシャワータイプ。キャップを外してそのままシャワーするだけなので、じょうろやスプレーなどの道具の準備は必要なし。

「玄関周りの雑草が気になる」「駐車場の一部に生えた雑草をなくしたい」など、気になった部分にそのままかけるだけで除草できます。

薬剤を散布してから2週間ほどで効果を発揮する、一番オーソドックスなタイプです。

ラウンドアップマックスロードALⅡ

ラウンドアップマックスロードALⅡは、ラウンドアップマックスロードALよりも効果が早いのが特徴です。従来では除草効果を感じるまで、2週間ほどの期間が必要でしたが、ラウンドアップマックスロードALⅡは翌日から枯れ始める速攻タイプ

完全に根まで枯らすには時間がかかりますが、目に見える効果が感じられますよ。葉や茎をすぐに枯らしてしまいたい、という人におすすめなタイプです。

ラウンドアップマックスロードALⅢ

ラウンドアップマックスロードALⅢは翌日には効果が出る即効性に加えて、持続効果もあるタイプです。

ラウンドアップマックスロードALⅡのように、葉や茎は翌日から枯れ始め、約2週間後には根っこまで枯らします。そしてその後も約4ヶ月程度雑草が生えるのを抑える効果があるんです。

薬剤に含まれた有効成分が土にとどまることで、雑草の成長を留める効果があります。そのため家庭菜園など有用植物を育てている場所には使えません。駐車場や道路など、周りに有用植物がない場所、作付けを予定していない場所にのみ使ってくださいね。

ラウンドアップの使い方

次にラウンドアップの使い方について紹介します。

希釈タイプのものは、枯らしたい雑草の種類に合わせて希釈します。噴射器などに入れて散布すると、むらなく除草できますよ。

ラウンドアップマックスロードALシリーズは容器がじょうろになっているタイプで、希釈なしでそのまま利用できます。除草したい部分に、そのままかけて使ってくださいね。

茎葉処理剤のため、土にかけるのではなく、雑草の葉っぱや茎にかけるのが重要です。土に落ちてしまったものは、土の中にいる微生物が水やアミノ酸、炭酸ガス、リン酸塩など天然生成物に分解します。3~21日で半減し、その後消失するので心配しないでくださいね。

ラウンドアップが使える条件

パワフルで、どんな雑草にも使いやすいラウンドアップ。ラウンドアップはどのような条件で利用できるのでしょうか。また、利用できないシーンはあるのでしょうか。

すでに生えている雑草がある場合

ラウンドアップは、茎葉処理剤のため、既に生えている雑草を除草したいときにのみ使用できます。

まだ生えていない雑草を抑制するためには使えないので、注意が必要です。

効果が現れるまでに時間がかかっても問題ない場合

ラウンドアップは移行性のため、完全に効果が出るまでには2週間ほど時間がかかります。

雑草の見えている部分を早くに枯らしたい場合は、ラウンドアップマックスロードALⅡ、Ⅲの即効性のあるタイプを利用してくださいね。なお、即効性のあるタイプを使っても、根っこまで完全に効果が現れるには時間がかかります。

効果が現れるまで時間がかかるということは念頭に置いておきましょう。

根っこまで枯らしたい場合

雑草の根っこを残しておきたい、というケースは稀ですが、もし根っこを残しておきたい場合はラウンドアップはおすすめできません。

ラウンドアップは移行性のため、薬剤が触れたところから植物全体に薬効が回ります。そのため、草だけを枯らしたいと思っていても、根っこまで枯らしてしまうので注意が必要です。

近くで家庭菜園を行っていない場合

ラウンドアップは安全性が高いため、散布した後すぐに有用植物を育てても問題ないとされています。

ですが、ラウンドアップマックスロードALⅢは、土壌への持続効果が高いタイプのため、4ヶ月程度有効成分が土壌にとどまります。そのため、近くで家庭菜園などを行っている場合は、思わぬ効果が出てしまうことがあるので注意が必要です。

また、非選択性のため薬剤がかかったものは例外なく枯らしてしまいます。枯らしたくない植物には絶対にかからないように配慮が必要です。

ラウンドアップの安全性

薬剤を散布しただけで、どんな植物でも根っこまで完全に枯らしてしまう強い薬剤のため、ラウンドアップの安全性が気になる人も多いでしょう。

2017年6月26日にアメリカ・カリフォルニア州環境保険有害評価局が、ラウンドアップの主成分である「グリホサート」を発がん性物質としてプロポジション物質リストに加えたことから、話題になりました。
一方、日本政府はグリホサートによる発がん性や遺伝毒性はないとしています。

日本でラウンドアップを発売している日産化学によると、ラウンドアップは、

  • 土に落ちた成分は土壌粒子に吸着・分解されて効果を失うこと
  • 薬剤は土壌には浸透しないため、根っこから吸収されることもない
  • 微生物によって水や炭酸ガスなどの天然生物に分解されること
  • グリシリンを主成分にしたアミノ酸系除草剤
  • 毒劇物には該当しない普通物

ということから「パッケージに記載された方法で正しい容量で利用すると、問題はない」と言われています。

安全に使うためには、正しい容量を守って使用するというのが絶対条件ですよ。

ラウンドアップを効果的に使おう

ラウンドアップは除草効果の高い除草剤ですが、容量を正しく守って使うことが重要です。安全に、効果的に使うために、あなたに必要な効果があるラウンドアップを選んで適量を利用してくださいね。

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