化学肥料とは?6つのメリット・デメリットを確認しよう【種類・歴史】

農業ノウハウ
Liquid in chemical ware on a background of green plants, fertilizers or pesticides in the garden.

有機栽培やオーガニック農法などが注目を浴びる中、比較されるものが「化学肥料」です。

今回は、化学肥料とは何か、使われるようになった歴史や、有機肥料との違いなど基本知識を紹介します。また、化学肥料を使うメリット・デメリットも解説するので、なぜ化学肥料が使われているのか知りたい方はぜひ確認してみてくださいね。

化学肥料とは?

学肥料とは、植物の成長を助ける成分を人工的に作ったもののこと。化学的操作をして作られるため「化学肥料」と呼ばれています。

化学肥料の種類

化学肥料は、成分を1種類だけ含んだ「単肥」と複数含んだ「複合肥料」があります。

化学肥料は窒素・リン酸・カリウムなど植物の成長に必要だと言われている成分が含まれており、どのくらい含まれてるのかによって種類が分けられています。窒素・リン酸・カリウムの合計が15〜30%のものが「普通化学肥料」。30%以上になると「高度化学肥料」です。高度化学肥料は追肥するときに使われることが一般的です。”

化学肥料の歴史
“化学肥料は19世紀末〜20世紀にかけて作られるようになったと言われています。日本では、昭和1年には有機肥料よりも化学肥料の方が多く使われていたんですよ。

戦後、食糧不足を解消するために、まず肥料工業の復興を優先したという過去もあり、近代の農業にとって化学肥料は欠かせないものになっていたとわかります。

化学肥料と有機肥料との違い

有機肥料とは人工的に作られたものではなく、植物や動物の糞や骨など自然にあるものを原料として作られる肥料のことです。化学肥料は人工的に加工して作られた肥料という点で違いがありますね。

人工的に作られた化学肥料は、肥料となる成分の含有量が有機肥料よりも多いことが特徴です。

化学肥料を使う3つのメリット

有機栽培が支持されるようになり、化学肥料は悪者扱いをされることが増えてきました。それでも農業の現場から化学肥料が無くならないのは、化学肥料を使うことのメリットが大きいからに他なりません。

では、化学肥料を使うメリットは何があるのでしょうか。化学肥料を使う3つのメリットを確認してみましょう。

化学肥料を使うメリット1.生産性が上がる

化学肥料を使う1つ目のメリットは「生産性が上がる」ことです。植物は土壌の状態によって大きく生育が左右されます。そのため、育てる作物に合わせて土壌を整える必要があるのです。とはいっても、土壌を整えるには微生物や土に住む生物など多く関係しており、簡単に変化させることは難しいもの。

ですが、化学肥料を使うと簡単に土に変化を与えることができるため、作物を育てるのに適した環境を短期間で整えることができるのです。畑にはどの成分が足りていないのかを調べると、必要な成分の種類と量がわかります。

有機栽培ではどの程度肥料を与えると土をベストな状態にできるのかわかりませんが、化学肥料は含有量が分かるため、土壌に与えるべき量が正確に分かるのもメリットだと言えるでしょう。

作物が育ちやすい環境を作ると、当然作物はよく育ち、よく実ります。生産性や収穫量が上がることは、農家の収益に直結します。生産性が上がることは最大のメリットだと言えるでしょう。

化学肥料を使うメリット2.即効性がある

化学肥料を使う2つ目のメリットは「即効性がある」ことです。化学肥料は有機肥料と違い、土によく溶けるため即効性があるのです。

肥料を散布してから効果が出るまでに時間がかかってしまうと、その間作物を作ることができなかったり、効果が出るまでに成長が終わってしまうことも。有機肥料をじっくりと本質的に良くする漢方薬だとすると、化学肥料は必要な効果をすぐに得られる特効薬のようなものなのです。

また、即効性があり効き目が強すぎることが問題となったため、少しずつ成分が溶け出す「緩効性肥料」も作られています。効果は数ヶ月続くと言われており、有機肥料のような役割を化学的に作り出しているのです。

化学肥料を使うメリット3.労力がかからない

化学肥料を使う3つ目のメリットは「労力がかからない」ことです。1つ目のメリットのところでもお話したように、化学肥料は含まれている成分を正確に把握することができます。そのため、必要な量が一度で分かるため、何度も追肥して調節する必要がないのです。

また化学肥料は大量生産ができるため、有機肥料に比べて安価に販売されています。肥料にかかるコストを抑えることができることもメリットだと言えるでしょう。

化学肥料を使う3つのデメリット

次に、化学肥料を使うデメリットを紹介します。化学肥料を使うことに反対する人がいる理由は、化学肥料がもたらすデメリットの大きさや深刻さにあります。さっそく確認していきましょう。

化学肥料を使うデメリット1.土の中の微生物が減る

化学肥料を使う1つ目のデメリットは、「土の中の微生物が減ってしまう」ことです。土の中は数多くの微生物が住んでいます。その中に化学肥料を入れることで生態系を崩してしまったり、微生物を殺してしまうことにも繋がります。

微生物が死んでしまうと、それらを餌とするミミズやモグラなどの生物もいなくなってしまいます。土の中に住む生物たちのおかげで有機物が分解されたり、空気の通り道ができてるため、微生物がいなくなると土が固くなり、活力がなくなった死んだ土地になってしまうのです。

土地が死んでしまうと、当然作物もよく育ちません。豊潤な土を作ることが大切な農業にとって、大きなデメリットだと言えるでしょう。

化学肥料を使うデメリット2.人と環境に負荷がかかる

化学肥料を使う2つ目のデメリットは、「人と環境に負荷がかかる」ことです。先ほども説明したように、化学肥料を使うことで生態系を崩す危険性があります。

また、化学肥料は水に溶けやすいため、雨が降ったときに地下水や河川に流れてしまうことも。植物が吸収できなかった成分が河川に流れ出ることで、環境汚染に繋がります。

また、食物に残った成分で人に影響を与えてしまうことも。特に唾液で亜硝酸態窒素に変化する硝酸態窒素は危険です。血液の中で酸素を運んでいるヘモグロビンの働きを失わせてしまうので、「メトヘモグロビン血症」を引き起こすと言われています。硝酸態窒素が含まれた牧草を食べた牛が酸欠で窒息死してしまった例も報告されているのです。

化学肥料を使うデメリット3.味が変わる

化学肥料を使う3つ目のデメリットは、「農産物の味が変わる」ことです。私達は野菜の「甘み」をおいしいと感じる傾向にあります。「にがみ」や「しぶみ」が強いものを好む人はあまり多くないでしょう。

化学肥料を使うと、窒素分が多くなってしまい「苦い」「おいしくない」と感じてしまうことも。

もちろん窒素分もコントロールできますが、一般的に有機栽培で作られた野菜の方が自然な甘みを感じやすいと言われています。元々の土壌に含まれている成分や、味覚には違いがあるので一概には言えませんが、化学肥料を使うことで味に変化がでる可能性があることは覚えておきましょう。

化学肥料は使い方が大切

化学肥料には農家にとってのメリットはありますが、作物を食べる人や環境にとってはデメリットもあることがわかりました。商売として農業を行う以上、生産性を上げることや安定して供給することは必須。そのため、化学肥料を使う場面もあるでしょう。

ですが、化学肥料を使うには今回ご紹介したようなデメリットもあります。持続可能な農業を行うためにも、化学肥料を使う場面や量にはよく注意したいものですね。

ファーマリー中古農機具買取販売

ファーマリーでは、完全整備済みの中古農機販売・農機買取サービスを提供しています。

トラクターや耕運機・コンバインなど、国内トップクラスの在庫量があるので、きっとあなたの探している農機が見つかりますよ。遠方への輸送や、販売後の整備にも対応しております。

これから農業を始める方、新しい農機具をご検討の方は、お得に農機を手に入れませんか?
是非一度、弊社サイトにご訪問ください。

ファーマリー

コメント